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自治体の活用事例
秋田県
紙ベースから電子調達へ
京都府のグリーン購入は、2001(平成13)年11月にスタートしましたが、物品調達事務は集約していたものの、当初は紙ベースで行われ、伝票にマニュアル通りに記入して調達依頼するものでした。調達パターンは2種類あり、一般用品と単価契約用品に分けられます。単価契約用品は、鉛筆や事務用品など日常的によく購入する物品。必要になるたびに発注していては効率が悪いため、本庁で取りまとめて単価を決め、年間を通じて同じ契約で発注するか貯蔵品の払い出し。一般用品は、単価契約用品以外の物品で各課からの調達依頼に基づき発注していました。
 

手間とコストを大幅に削減
「かつては、調達依頼を受けると、グリーン購入商品のさまざまなカタログをコピーしたり、型番を書き写したり、物品を特定するまでがひと苦労でした。それが2003(平成11)年からは1冊の『グリーンステーション』カタログで済むようになり、今ではワンタッチで『グリーンステーション』の電子カタログをフルに活用できるようになったわけです。職員は自らの手で物品を選び、調達依頼する事ができますし、見積合わせによる発注も同じようにできます」(京都府出納管理局・入札課・物品担当の藤江拓司氏)
京都府では、年々成果を上げ、分野・品目によってばらつきはあるものの、ここ数年はほとんど100%近いグリーン調達実績を挙げています。今回のシステム導入は、手間の部分を大幅に削減するだけでなく、スーパーやコンビニのPOSシステムのように「どの品目をどれくらい必要としたか?」がわかるようになり、分類や特定の調達品目を割り出し、需要量を調整することも、単価契約品目を割り出すデータとしても活用でき、総合的な意味合いでのコスト削減につながると期待されています。

 
 
秋田県
秋田県は2000年(平成12年)8月に「ISO14001環境方針」を掲げ、職員一人ひとりの実践を通じて「環境への負荷の少ない持続的発展可能な循環型社会」の実現への取り組みを始めました。ISO14001の認証は翌年の3月に取得しています。この環境方針では秋田県庁環境保全率先実行計画の推進を盛り込んでおり、これに基いて事務用品等のグリーン購入を推進しています。
そしてグリーン購入をより実効性の高いものにするため「物品等調達支払管理システム」を構築し、その中のインターネットを活用した電子見積入札システムに「グリーンステーション」を導入しました。

電子見積入札システムの物品要求から支払までの流れは別掲の図2のようになっています。この中でグリーンステーションを活用するタイミングは以下のようになります。まず職員側は、物品要求伝票(品名、仕様書、品番)を作成する「案件依頼作成」の際に利用します。発注機関側(総務事務センター)は、職員が作成した要求内容を審査し、業者に発注する際に活用します。一方、業者側は受注内容の詳細情報を確認する「調達案件検索」を行なう際に活用します。

既に活用していた冊子版を電子版に
実は秋田県はシステム化以前から「グリーンステーション」の冊子カタログを活用したグリーン購入によって、環境負荷軽減に取り組んできました。今回のシステム化で「グリーンステーション」の電子カタログを導入したわけです。その導入効果について秋田県総務部総務課総務事務ITシステム推進チーム主幹(兼)班長の藤井孝志さんは「グリーンステーションのURLから商品の検索・選択ができるので利便性が高まります。また電子商品情報を貼り付けることができるので、転記ミスを防ぎ、正確な調達情報が得られます。要求作業の効率化に繋がるとともに、冊子カタログを上回るグリーン調達効果を期待しています」と、効果を語っています。

今回の電子見積入札システムの運用は、本庁と秋田地域振興局を皮切りに2006年4月1日から開始予定です。

 
 
福岡県

電子調達システムで業務を抜本改革
福岡県が電子県庁推進計画を策定したのは2001年(平成13年)。この計画で行政サービスの向上、内部事務の効率化・高度化、IT活用による事業者の事務負担軽減、事業者の公正な競争環境の実現、などを目指しました。その中核に位置付けられるのが電子調達システムです。
システム化に際しては調達業務の抜本的な見直しを図り、最大効果を上げることを目指しました。電子調達システムは物品購入システム、電子入札システム、物品管理システム等で構成され、外部とのやり取りを行なう電子入札では他の自治体でも利用ができるよう汎用コアシステムを採用しています。

電子調達システムの最大の特徴は集中調達(集約発注)制度の導入(図1)。従来、文房具などの物品購入に関しては、本庁の各課や出先機関(約250カ所)で個別に業者を選び、随意契約で購入しており、県と取引実績のない業者が新規参入することが難しい状況でした。そこで電子調達システムでは、こうした購入事務を本庁の総務事務センターに集中させ、各部署は購入請求をするだけで納品される仕組みをつくりました。
「通常の集中調達だと、各部署で行なっていた調達事務を単純に1カ所に集中するだけで、発注に係わる事務量は変わりません。しかし福岡の場合はセンターに集約して一本化し、業者に発注します。その結果、発注ロット(1商品当たりの発注量)の拡大や、それによる調達コストの縮減が可能になりました」(福岡県総務部総務事務センター調達班の宮崎孝臣氏)

つまり、従来は250カ所の出先機関で個別に行っていた物品調達事務を、文房具類に関しては県内を7ブロックに分割した単位で発注し、総務事務センターで一括して契約、支払を行うという方法です。これによって一般競争入札も実現し、入札資格を持つ業者の参加機会も拡大しています。

「グリーンステーション」効果
この集約発注に貢献しているのが「グリーンステーション」。実は福岡県では従来、購入頻度が高い文房具については総務事務センター調達班で単価契約していましたが、注文だけですぐに商品が届く利便性に富むのがかえって品目数を増やす結果になり、商品情報の管理に多くの時間を費やすようになっていました。また、全庁の調達事務を単に集中化しただけでは事務量の削減にはならず、さらなる事務量の削減のために、アウトソーシングの必要に迫られました。さらに取り扱い製品に関しても、県が直接カタログを編集した場合、メーカーが偏る恐れがあり、メーカーを特定しないカタログ製品(規格品)の電子データが必要でした。かつ、一般競争入札に耐えるよう商品のメンテナンスも欠かせません。

「こうした課題を解決するには、発注ロットをなるべく束ねる方策の検討が不可欠であり、全職員が統一して使える1種類のカタログが必要でした。それを可能にしたのがグリーンステーションだったわけです」(同・澤渡裕文氏)
グリーンステーションの電子カタログ版は現在、集約発注の対象商品カタログとして、職員の購入請求、業者の仕様確認、納品時の検収業務にフル活用されています。

同等品調達は不可にし「GS」に一本化
本庁で単価契約をしていた頃は、500品目もの商品の最新情報のチェックや年間の発注量調査などのために、年度末の多忙な時期の2カ月間を費やさなければなりませんでしたが、それが一切不要になりました。「本庁の約110の部署、出先の250カ所を合計した360カ所で同じような購入をしていたのを一括処理できるので、かなりの効率化が実現しました。また担当者によって捉え方が異なるために厄介だった同等品の調達は不可にし、グリーンステーションからしか調達できない仕組みにしたことで、煩雑さが解消されました」(同・企画主査調達班長の堀江恭一氏)

福岡県の電子調達システムは2005年4月から本稼働しています。今後はグリーンステーションの活用を職員に周知し、よりスムーズな物品選択が図れるようにする計画です。

 
 
岐阜県
岐阜県は2004(平成16)年4月から全国の自治体に先駆けて電子調達システムを稼動させ、このシステムに「グリーンステーション」を連携させています。「ただし、機会の公平性を期するため、紙ベースの参加も認めています」(岐阜県出納事務局出納管理課長の山田照美氏)

岐阜県の電子調達システムは事前手続き部分で購入物品の選択を行いますが、この際に「グリーンステーション」の電子カタログを利用します。また、案件の公開などの通知手続、応札・契約先決定などの決定手続を経て、発注・納品・請求・代金支払いといった事後手続などを業者と共有しながら進行管理ができるようにしています。

電子カタログの「グリーンステーション」のメリットについて、同県出納事務局出納管理課新財務開発担当課長補佐の日比哲也氏は「メーカーの電子カタログは環境対応商品とそうでない商品が混在し、グリーン購入を推進しようとしても選択に時間がかかるのに対して、グリーンステーションの場合は全て環境商品なので職員の負荷の軽減効果が大きい」点を挙げられました。また、山田課長は「グリーン購入率はこれまで集計に手間取っていましたが、電子調達システムの活用でデータの集計も容易になり、調達にかかわる費用対効果も向上する」と、高く評価されました。

岐阜県の電子調達システムは、まず本庁内で購入する物品を対象に運用され、2004年9月末現在で約3,700件を処理しました。今後、県内各地の庁舎や高等学校なども対象にする予定です。岐阜県は電子化によって戦略的な物品調達が可能とするPDCAサイクルを回すことで、数を集めて大量発注し購買単価を下げています。こうしたことが可能になるのも、電子カタログで物品データが統一されたからです。
 
 
 
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